中小企業診断士の資格を取ろうと考えるときにまず考えることのひとつが、どれくらい稼げるかということです。
一般に中小企業診断士の平均年収は700万くらいと言われていますが、実際に中小企業診断士としての年収が700万円以上の方は、本当にひと握りだと感じています。
今回は中小企業診断士の年収についてのリアルな部分を深堀していきたいと思っています。
中小企業診断士の平均年収は700万円!?
このデータのソースはJ-netのアンケート調査です。
中小企業診断士の有資格者を対象に行ったアンケート調査において平均をとると700~800万円であったということです。
中小企業診断士の見かけの年収が高い理由
これはズバリ、年収の高い人が中小企業診断士になっているからです。
私は現在、大手メーカーで営業として勤務していますが、まさにそれくらいの年収です。
その中で中小企業診断士としての収入は正直ゼロです笑
会社からの収入ベースが多くを占める私のようなタイプと、純粋な診断士としての収入の方の平均があの年収になっているのは間違いないでしょう。
予想ですが、中小企業診断士を純粋に生業としている方はボリュームゾーンの上限、下限付近に固まっているのではないでしょうか。
それでも中小企業診断士の資格を取るわけ
私はそれでも中小企業診断士を取るメリットは大きいと思っています。
②ビジネスを体系的に学ぶことが出来る→スキルアップ
③年収のアップが期待できる→収入の増加
④社会的ステータスの獲得→精神的効果
①については、今後日本の企業の終身雇用制度はさらに崩壊していきます。
そんな中で、いまの会社の収入に頼り切ると財務リスクが大きくなります。
少しでも他に収入減があれば、なにかあった時につぶしが利くようになります。
②については、中小企業診断士の資格学習をするとビジネスについての基本知識を体系的に学ぶことができます。
これは間違いなく自分の業務に活かすことができます。
マーケティングの知識をベースにした戦略立案が出来るでしょうし、経済の動きも感覚的にではなく理論的にとらえることも可能になります。
社会人としてのスキルアップが図れるということは中小企業診断士試験の大きなメリットでしょう。
③について、中小企業診断士としての収入が0でも会社によっては中小企業診断士資格を取得すると手当があったり、昇給したりすることもあります。
また、②で述べたように中小企業診断士の学習をとおしてスキルアップすることで会社への貢献度があがり、出世が早くなれば生涯年収の向上が期待できます。
④については、人によって好き好きだと思いますが、社会的な地位の向上も期待できます。
中小企業診断士はその名の通り『士業』になります。しかも国家資格です。
そのため、『先生』という敬称で呼ばれることが増えます。
この感覚が気持ちいいと思う人もいるでしょう。
中小企業診断士の年収考
最後に、私の中小企業診断の年収についての考えを述べたいと思います。
中小企業診断士の年収についていつも考えることがあります。
それは自分が地元に帰って中小企業診断士になると仮定した場合の想定です。
私が地元に帰り、中小企業診断士一本で独立したとします。
営業で培ったノウハウでバリバリ仕事をとって、コンサル料として年収入数千万円稼ぐとしましょう。(出来るとは言ってないですよ)
ベンツにバリバリ乗り回し、債務超過の中小企業の社長に会い、まずは経営のスリム化を提案し、高めのレストランで食事をして資金繰りに困ってる社長に休眠固定資産の売却を提案する…。
自分的には
ないな。
と思うわけです。
中小企業診断士を純粋に突き詰めると、このような葛藤が生まれるのではないでしょうか。
有能な中小企業診断士を増やすためには中小企業診断士が稼げる仕事になる必要がありますが、そうすると中小企業の現場との乖離が生まれる。
中小企業診断士が稼ぐことの難しさを勝手に想像しています。
(何度も言いますが、私はそんな中小企業診断士としての収入はゼロです笑。)
世の独立した中小企業診断士の皆様は、本当に社会の役に立つために日々動いておられますが、このようなジレンマはないのでしょうか。
まとめ
今回は中小企業診断士の年収について、ウラ事情を踏まえて検証してみました。
中小企業診断士という仕事自体はあまり稼げないこともありますが、中小企業診断士という資格を取ることで年収アップ効果は十分に期待できます。
生涯年収のアップ、財務リスク分散のため収入のポートフォリオ化を図りたい方などは是非、受験を検討してみてはいかがでしょうか。