中小企業診断士に独学合格する勉強順はコレ!合格につながりやすい科目を優先しよう。

中小企業診断士に独学で合格するための勉強順について気になる方は非常に多いとお思います。

なぜなら合格につながりやすいバランスで学習をすすめることが合格への近道だからです。

こちらの科目別難易度ランキングの記事では科目別の難易度を詳しくみてきました。

では、中小企業診断士の一次試験7科目を学習するうえで、難易度の高い科目と低い科目のどちらに力点を置くべきなのでしょうか。

そして、どのような勉強順で学習を進めるべきなのでしょうか。

この疑問は大変難しく一般的には『個人による』としか答えられないことでしょう。

しかし、本サイトは答えの出ないことになんとか答えを出します!

独自データから合格につながりやすい勉強順を検証してみました。

これからの学習計画を立てるために合格につながりやすい勉強順を知りたい方は必見です。

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勉強順を決めるためには科目の合格難易度を知ろう

勉強順を考えるうえでまず知っておいてほしいことは、中小企業診断士の一次試験の科目には比較的『合格しやすい科目』と『合格しにくい』科目があるということです。

近年、顕著なのは『経済学・経済政策』は比較的合格しやすくなっており、逆に『経営法務』に合格するのは大変難しくなっています。

中小企業診断士一次試験 科目別合格率推移

ここで

・得点しやすい科目を確実に大量得点して貯金を作る

・得点しにくい科目でしっかり粘って科目合格を勝ち取る

 

のではどちらが合格しやすいのか、という疑問がわいてきます。

 ※もちろん、どちらもしっかり対策するのは大原則ですよ。

例えば、極端な例ですが、下記のAさんもBさんも合格ですが、どちらを目指すのが合格につながりやすいのか、ということなのです。

  Aさん Bさん
企業経営理論 40点 60点
財務会計 40点 60点
運営管理 40点 60点
経営情報システム 90点 60点
経済学・経済政策 90点 60点
経営法務 40点 60点
中小企業経営/政策 80点 60点
合計 520点 520点

また、同時に中小企業診断士の一次試験は『足切り』があります。

平均点が60点以上あっても、40点未満の科目が一つでもあると不合格になります。

勉強順を考えるうえで、点数を伸ばすべきなのか、苦手科目で得点すべきなのか、というのは足切り対策の優先度ともリンクするでしょう。

合格につながりやすい勉強順とは

では、合格につながりやすい勉強順を検討してみましょう。

上記を踏まえて合格につながりやすい勉強順戦略を考えるためには、

『どの科目に合格した人が合格率が高かったのか』

を知ればよいということになります。

つまり、科目ごとの合格率と一次試験全体の合格率の相関を見るのです。

これによって、得点しやすい科目で伸ばした人が強いのか、得点しにくい科目で粘った人が強いのかを知ることができます。

そのデータがこのグラフです。

図:一次試験合格率と科目難易度との相関

このデータは直近5年間の一次試験の合格率と7科目それぞれの合格率の相関係数を割り出したものです。

その科目の出来・不出来が合格・不合格にどれくらい関係しているかを定量的に表したものと理解してください。

相関係数の目安は、

  • ±0.7~±1 ・・・かなり強い相関がある
  • ±0.4~±0.7 ・・・相関あり
  • ±0.2~±0.4  ・・・弱い相関あり
  • 0~±0.2 ・・・ほぼ相関なし

とされています。
マイナスの場合は逆相関となり、その科目の合格率が低い場合は、全体の合格率が高くなることを意味します。

このデータにおいて、相関が強い順に見てみると、

経済学・経済政策  -0.84:かなり強い逆相関
企業経営理論    -0.63:逆相関あり
経営法務       0.58:相関あり
運営管理       0.54:相関あり
中小企業経営・政策  0.25:弱い相関あり
財務・会計     0.15:ほぼ相関なし
経済情報システム   0:相関なし

という状況が見えてきます。

さきほどの、科目別の合格難度と見比べてみると、『経営法務』や『運営管理』などの合格しにくい科目の合格率が高い年=簡単な年は全体の合格率も上がる傾向にあると言えます。

これは、合格難度高めの科目で足切りに合う人が少なくなるため、全体の合格率が高まった可能性が考えられます。

逆に、『経済学・経済政策』のような合格率が高い科目は、合格率が高い年=簡単な年は一次試験全体の合格率が低く抑えられる傾向にあります。

つまり『経済学・経済政策』でどれだけ点数を稼いでも他の難度の高い科目が難しく、足切りが多く発生し、一次試験全体の合格率が低く抑えられていることが考えられます。

よって、合格・不合格を分けるのは、簡単な科目で高得点を取ることより、難度の高い科目で足切りに合わないことである可能性が高いと言えるでしょう。

ですので、合格するための勉強順を考えるうえでは『足切りに合わない対策』がより重要になるでしょう。

そう考えると、ある程度学習が進んできた段階においては、自分の得意な科目よりも、難しめの科目(『経営法務』『運営管理』『企業経営理論』)で足切りに合わないための学習に力点を置く=勉強順を先に持ってくるほうが合格につながりやすい、と言えるかもしれません。
※あくまでデータを一つの切り口で切った場合の話です。実際は、個々人の実力や得意不得意がありますので鵜呑みにせず、参考程度にとどめてくださいね。

まとめ~勉強順を考えるなら難易度高めの科目で踏ん張ろう~

思い起こしてみれば私自身も直前期は、苦手意識のあった『経営法務』と『中小企業経営・政策』、模試で点数がとれなかった『財務会計』に特化して学習していた気がします。

結果、『財務会計』で48点と合格点には届かなかったものの足切りを回避でき、『経営法務』では60点ぴったりを取得することができていました。(得点調整で68点になりましたが(笑))

どうしても、直前期は不安になるため、理解しやすい得意科目に力点を置いてしまいがちですが、そこは歯を食いしばって足切り対策優先の勉強順で学習してみてくださいね。

勉強順を考えるうえでは、

中小企業診断士一次試験難易度ランキング

中小企業診断士独学二年計画

2018年度試験の分析と2019年度試験の難易度予想

などの記事もご参考にしてください!

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