中小企業診断士試験難易度

中小企業診断士試験における最初の関門である1次試験。

1次試験の合格戦略を立てるうえでは、これら7科目それぞれの難易度を知ることは大変重要です。

なぜなら1次試験の7科目には実は難しい科目と比較的易しい科目があるからです。

科目ごとの難易度を知ることで難しい科目に時間をかけるなど、効率的な時間配分をすることが可能となり、合格により近づくことができます。

今回は過去の科目ごとのデータをもとにして、1次試験科目の難易度ランキングを公開いたします。

これから1次試験の戦略を立てる方は、最後まで読んで参考にしてみてくださいね。

中小企業診断士1次試験とは

まずは中小企業診断士1次試験について概説してみましょう。

中小企業診断士試験は、通常は8月に開催される一次試験と10月に開催される二次試験に分かれています。

一次試験は、下記の7科目から構成されています。

中小企業診断士1次試験7科目
・企業経営理論
・財務・会計
・運営管理(オペレーション・マネジメント)
・経営情報システム
・経済学・経済政策
・経営法務
・中小企業経営・中小企業政策

合格基準はこの7科目を受験し、

  1. 全科目の平均点が60点以上かつ
  2. 40点未満の科目が1つもない

であり、上記の条件を満たすと一次試験合格になります。

合格率は約20%ほどですが、試験範囲が非常に広く、簡単に合格できる試験ではありません。

中小企業診断士 ランキングの前に~科目別難易度を知ろう~

ランキングの前にまず知っておいていただきたいことがあります。

一次試験の科目は年度によって合格率に大きく乱高下し、年度によって難易度が大きく違うということです。

下のグラフをご覧ください。

図:中小企業診断士一次試験 科目別合格率推移

これは、直近5年間の科目別の合格率の推移を見たものですが、年度ごとに合格率が大きく乱高下していることがわかります。

特に『財務会計』では、上限の平成27年度合格率36.9%~下限の平成26年度の6.1%では30%以上もの開きがあります。

直近の30年度も7.8%と前回の25.7%から大きく下落しています。※私も30年度受験生ですが、財務会計は48点で不合格でした(笑)

また、一貫して低い水準を維持している硬派な科目もあります。

それは、上限が平成27年度の合格率11.4%、下限が平成30年度の合格率5.1%という恐ろしい低合格率を誇る『経営法務』です。
※ちなみに経営法務は60点ぴったりで合格しました(自慢)

この図を見ると合格率が乱高下している科目と比較的安定している科目があります。

ですので1次試験の科目別難易度を図るためにはこの特性をしっかりと押さえる必要があるのです。

 

中小企業診断士 ランキングの前に~科目別合格率が乱高下する理由~

しつこいようですが、この記事の目的はみなさんに合格するために『中小企業診断士の難易度とはなんたるか』を知っていただくことなので、もう少し、ランキングの本質を語らせてください。

科目別合格率が乱高下するのには、実は明確な理由があります。

それは、中小企業診断士試験には『科目別合格制度』があるからです。

科目別合格制度とは、60点を超えた科目については翌年、翌々年までは試験を免除してもらえる制度です。

例えば、一年目に3科目合格すれば、二年目に別の3科目、三年目に残りの1科目合格で一次試験を突破するこことができます。

上記の通り一次試験では毎年一科目は合格率の異常に低い『ハズレ科目』があります。

万一受験した年に『ハズレ科目』で40点を切って不合格になった場合、翌年はその科目に合格する必要があります。

出題者側としては、試験の合格率をある程度一定に保ちたいという狙いがあります。

そこで、前年著しく合格率が低かった科目に難易度の調整(易化)をかけ、前年のハズレ科目の被害者を救済するのです。

ただ、調整をかけた科目は必然的に得点が高くなるので、合格率の高騰を避けるために別の科目の調整(難化)をかけます。

これが繰り返されることにより、毎年のように『アタリ科目』『ハズレ科目』が生まれるのです。

状況把握として知っておいて損はないでしょう。

では、いよいよ次からはランキングです。

中小企業診断士試験 一次試験科目別難易度ランキング

さて、それではみなさんお待ちかねの科目難易度ランキングのご紹介です。

一次試験7科目ではどれが難しくて、どれが簡単なのかなのでしょうか。

自分の苦手科目は他の受験生も苦手なのか、それとも自分だけが苦手なのかを知るだけで対策が変わってくると思います。

そこで、ここ5年間のトータルの合格率と難易度の安定感を評価し、科目別の難易度ランキングを作成してみました。

一応、データをもとに数値化して難易度を定量的に評価できないか苦心した結果です。

是非、参考にしてみてください!

ランキングデータの意味
◆難度順位…5年間の平均合格率(5年間の総合格者/5年間の総受験者)難易度を評価。順位が高いほど合格が難しいことを意味します。

◆安定度…各科目の合格率の分散を求めて、バラツキを見ています。安定感が高いほど、難易度が安定していることを意味しています。
◆星の数…5年間の合格率が20%以上だった回数を☆
     5年間の合格率が10%未満だった回数を★で評価しています。
     これもバラツキの参考にしてください。
上記の項目をすべて評価してランキングを作成しています!

難しい科目ランキング

まずは合格するのが難しいランキングです!

合格が難しい科目ランキング 第1位

ワースト1位経営法務  ★★★     
合格難度  1位(平均合格率 8.2%)
安定度   1位(分散 5.56)

難しい科目ランキング1位は『経営法務』です。

5年間の平均合格率が最も低く、さらに低合格率で安定しています。

もはや1次試験の絶対王者

上振れしたことはこの5年間で一度もなく、ここ三年間は10%を超えたこともありません。

無理に合格を目指さず、足切りを避けることを目標にするのも戦略のひとつでしょう。

合格が難しい科目ランキング 第2位

ワースト2位企業経営理論 ☆★★  

合格難度  2位(平均合格率 15.1%)
安定度   6位(分散 63.25)

難しい科目ランキング2位は『企業経営理論』です。

平成28年度に一度だけアタリ科目となりましたが、平成29年度、30年度は10%を下回る低合格率。

基本的には合格率が低い科目です。

2018年度試験では筆者も一問足りず無念の不合格。

しかし、文章をよく読んで熟考すれば粘れる科目でもあるため、足切りは比較的避けやすい。

合格が難しい科目ランキング 第3位

ワースト3位運営管理   ☆☆★        

合格難度  3位(平均合格率 15.9%)
安定度     3位(分散 60.86%)

難しい科目ランキング3位は『運営管理』です。

平成29年度に驚異の科目合格率3.1%という最低値をたたき出し、受験生を奈落に突き落とした暴れん坊。

30年度こそアタリ科目と化しましたが、基本的に合格率は低いです。

ただし、二次試験に密接に関係し、逃げるわけにはいかないため踏ん張って科目合格を狙っていきたいところですね。

合格しやすい科目ランキング

次は、合格しやすい科目のランキングです!

合格しやすい科目ランキング 第1位

ベスト1位経済学・経済政策  ☆☆

合格難度  7位(平均合格率 22.8%)
安定度   2位(分散 25.00) 

合格しやすい科目ランキング1位は『経済学・経済政策』です。

学習開始時のとっかかりにくさ、苦手意識とは裏腹に安定して合格率が高いのがこの科目です。

まさにツンデレ科目と言える。近年はずっと易化傾向であるため、最初の印象で毛嫌いせず、じっくり取り組めば高得点も狙えるでしょう。

是非、得点源にしてほしい科目です。

 

合格しやすい科目ランキング 第2位

ベスト2位中小企業経営/政策 ☆☆★       

合格難度  6位(平均合格率 18.0%)
安定度   5位(分散 62.20)

合格しやすい科目ランキング2位は『中小企業経営/政策』です。

平均すると比較的合格率が高いが、アタリハズレの大きめな科目です。

出題範囲が中小企業白書という毎年発行される統計資料と、中小企業向けの細かな政策という対策が練りにくい、実にとらえどころのない科目です。

ただ、出題範囲が明確な唯一な科目である点では、しっかり時間をかけて学習を進められれば合格は難しくないと思われます。

 

合格しやすい科目ランキング 第3位

経営情報システム  ☆☆★★     

合格難度   4位(平均合格率 16.1%)
安定度    4位(分散 60.86)

合格しやすい科目ランキング3位は『経営情報システム』です。

機械や横文字が苦手な人が最初のとっかかりでつまずく科目です。

ただし、言葉の意味さえつかんでしまえばポイントを押さえやすい科目でもあります。

SEが得点源にしやすい科目であり、中小企業診断士がSE出身だらけにならないように数年に一度劇的に難しくすることがある、という都市伝説も。。

 

???な科目 (ランキング不能)

???財務・会計  ★★★☆☆    

合格難度  6位(平均合格率 19.4%)
 安定度順位 7位(分散 134.51)

ランキングできなかったのは『財務会計』です。

5年間を平均すると平均合格率は高めであるが、安定度がとても低い科目です。

つまり、大きく当たって大きくハズレる科目であり、どっちに転ぶかで受験生への影響が非常に大きいという特徴があります。

筆者の印象としては手も足も出ない難問も多いものの、とりあえず何となく解いて近い数字をかいておけば意外と当たってたりもします。

得意不得意が二次試験に直撃するため、学習時間をかけて対策をすべき科目であるのは間違いないでしょう。

中小企業診断士試験 科目別難易度ランキングを対策に活かそう!

今回は、独自データ解析に基づく中小企業診断士一次試験の難易度ランキング形式にしてみました。

このランキングを活用することにより、より具体的で効果的な学習計画が立案できるのではないかと思います。

さらに、難易度を踏まえたうえで一次試験合格につながりやすい勉強順をまとめた記事も参考にして、合格への学習計画を立ててみてくださいね。

おすすめの記事