中小企業診断士の難易度を徹底分析。他の難関資格と比較してわかる4つの特徴とは。

この記事に来ていただいたあなたは今、中小企業診断士という資格に興味を持ち目指すことを考えはじめている段階かと思います。

中小企業診断士試験について調べていると、中小企業診断士は難易度が高く、難関資格と位置付けられていることに気後れしてくることでしょう。

中小企業診断士は確かに難関資格です。

しかし、それは他の一般的な資格と比較しての話です。

私は実際の難易度自体は本当はそれほど高くないと考えています。

なぜなら、私自身、そのような悩みの中から学習を開始し、一年で合格することができたからです。

本日は、みなさんと一緒に『中小企業診断士資格は難関なのか』『本当の難易度はどの程度なのか』について考えていき、皆さんのこの資格への挑戦の後押しにができればと思います。

中小企業診断士は確かに難関資格である

当然ですが、世の中にある資格には難易度があります。

超難関試験である『司法試験』『国家一種試験』『司法書士』試験を頂点にそのヒエラルキーが形成されています。

そんな中、中小企業診断士は第二グループである『難関資格』に位置付けられることが多い資格です。

同じグループには、よく比較される『税理士』、『行政書士』などが含まれています。

実際に、中小企業診断士の合格率は
・一次試験合格率 約20%
・二次試験(口述試験含む)合格率 約20%
ですので、合格者は全体の受験生の約4%しかいないことになります。

税理士の合格率は15%前後、行政書士はバラつきがありますが10%~15%といったところでしょうか。

それぞれ試験制度が違うために一概に合格率で難易度を比較することはできませんが、中小企業診断士は十分に『難関資格』と位置付けることができる資格であると思います。

中小企業診断士試験の4つの難点とは?

では、中小企業診断士試験が合格率が低い理由=難点を考えていきます。

難点1)一次試験の科目数が多い

中小企業診断士の一次試験は試験科目7科目で、全体で60%の得点率・40%未満の得点率の科目がなければ合格となります。

この試験科目の7科目ですが、とても試験範囲が広範囲・多領域に渡ります。
具体的にお示ししますと、

1次試験7科目
企業経営理論   ⇒ マーケティング理論や組織論など
財務・会計    ⇒ 簿記や会計についての知識
運営管理     ⇒ 工場や店舗の生産性管理の理論や手法など
経営情報システム ⇒ ネットワークやシステム開発の理論など
経済学・経済政策 ⇒ マクロ経済学・ミクロ経済学
中小企業政策   ⇒ 中小企業白書に基づいた中小企業の現状把握と政策の理解

となります。

わかりやすいようにざっくりと書きましたが、学習の範囲がかなり多岐にわたります。

税理士は財務会計や税法の領域、行政書士は憲法や法律などの法の領域を中心に学習します。

受験したことがないので、予測でしかありませんが、ある程度、科目ごとに必要なベースの考え方は共通しているでしょう。

中小企業診断士は7科目で知識や考え方の共有部分がほとんどないため、全科目が知識ゼロからのスタ―トとなります。

この学習範囲の広さが中小企業診断士試験の難しさの一つの要因となっています。

難点2)一次試験の科目合格の有効期間が短い

一次試験の科目合格の有効期間は三年間です。

また、一次試験に合格すると二次試験を受ける機会を二度与えられます。

逆に言うと、科目合格、一次試験合格をしてもそれだけしか機会を与えられません。

例えば、税理士は5科目の合格を目指しますが、科目ごとの合格期限は設けられていません。

1科目ずつ合格していけばいつかは取得することができるのです。

この一次試験の科目合格の有効の短さがこの資格の難しさを生んでいるといえるでしょう。

難点3)一次試験と二次試験で求められる能力が違う

この広範囲にわたる一次試験を突破すると2か月後に二次試験がやってきます。

しかし、この二次試験は一次試験と求められる能力がガラッと変わり、深い思考力とアウトプット能力が要求されます。

また、しっかりとした回答を構築するためには、①企業経営理論②運営管理③財務会計の深い理解が必要になってきます。

二次試験の試験科目は事例Ⅰ~Ⅳの4科目。

試験時間は90分間で『与件文』と呼ばれる事例企業の複雑な状況を記したレポートを読み、その企業について適切なアドバイスを限られた文字数で解答するというものです。

全体で6割の得点率で合格となっています。

90分もある、と思いがちですが①問題文(4〜5問)の読み込み②与件文の読み込み③回答のポイント抜き出し④回答の組み立て⑤回答の清書⑥答案用紙の見直しまでを行うと、とても充分な時間があるとは言えません。

広い範囲のインプットが試される一次試験と、思考力・アウトプットが試される二次試験の性質が違う試験の二段構えである点が、この試験独特の難しさであると言えるでしょう。

難点4)二次試験の合格基準・模範解答が不明瞭


上記のとおり、中小企業診断士の二次試験の合格基準は4事例の平均点が60点以上でかつ、40点以下の事例がないことです。

しかし、実際は二次試験は一次試験のような絶対評価ではなく、相対評価になっている、というのが定説になっています。

つまり、あらかじめその年の合格率が設定されており、上位からその範囲に入っている受験者が合格になる、というわけです。

難易度は毎年違いますが、例年の合格率が20%前後で安定していることからも、恐らく間違いないでしょう。
※中小企業診断士協会は認めていません。

問題はそのことではなく、二次試験は試験の解答が公開されていないことです。

合格者も含めて誰もその年の自分の回答が正しかったのか、答え合わせができないのです。

よって、得点開示をして、自分の得点から正誤をなんとなく判断するしかないのです。

各予備校も解答速報や模範解答を出してくれているのですが、予備校ごとに正反対の回答を出していることが毎年、1~2題は確実にあります。

つまり、二次試験の学習を進めるうえで、出題者の求めている模範解答がわからないため、これならば絶対に大丈夫!という対策が打てないのです。

このもやっとした感じが、中小企業診断士試験の難易度を上げているのは間違いありません。

中小企業診断士は難関資格。だが、実際の難易度はどうか。

上記のように、中小企業診断士試験は難関試験であるのは間違いありません。

しかし、この『難関試験』という評価は、『相対的』な評価です。

つまり、世にあふれる海千山千の資格と比較すれば『難関である』というだけです。

難易度、という言葉を『しっかり学習した条件のもとで合格できるか、できないか』というように定義すれば、難易度はそれほど高くないと思っています。

ここからはその理由をお伝えします。

単年度で合格することができる資格であるという点

例えば、税理士試験は単年で取れることはほとんどありません。

一科目ごとの論点があまりにも深すぎて、一年に1~2科目ずつ合格していくのが一般的となっています。

対して、中小企業診断士は私のように一年で一発合格が可能です。

その点では、そこまでの難しさはないと考えてよいでしょう。

一次試験は科目数が多い分、戦略が立てやすい

一次試験の科目数が多いことは、この試験の難しい点としてあげました。

しかし、実はそこを逆手に取ることができるのです。

一次試験の合格基準は、①全体で6割の得点率かつ②得点率4割を切る科目がないことです。

つまり、得意な科目と苦手な科目を合わせて6割に到達すればよいのです。

実際に学習してみて、得点が取りにくい苦手な科目を足切り対策に切り替え、得意な科目で得点を稼いでフォローするというマネジメントが可能なのです。

私もどうしても苦手だった『財務会計』『経営法務』を40点以上を目標にして、得意な『企業経営理論』『経済学』で高得点してカバーするという戦略で合格しました。

ただ実際には、得意科目が異常な難易度になることもありますので、リスクヘッジが必要になります。※私も実際は、頼りにしていた『企業経営理論』が60点以下で、苦手な『経営法務』が60点以上でなんとか合格になりました。

一次試験に合格すれば、二次試験の対策が取りやすい


正直なところ、二次試験は人によって合う合わないがあると思います。

センスがある人は、もしかしたら勉強せずに合格することもできるかもしれません。

それくらい、二次試験は一次試験と毛色が違うのです。

しかし、一次試験が8月上旬に実施されてから、10月下旬の二次試験までに2ヶ月以上の時間が設けられています。

ここが中小企業診断士試験の易しい部分です。

二ヶ月あれば、十分合格の可能性が見えます。

一次試験二次試験を短期間で実施されたら単年度合格はまず不可能でしょう。

そして、もし二次試験でダメでも翌年も無条件で二次試験受験をすることができます。

つまり、今度は14ヶ月間二次試験だけ対策することができるのです。

例えば、社労士などの試験は一発試験です。

落ちたらまた来年一から受験になります。

段階ごとに対策を立てることができる中小企業診断士試験は、対策を立てやすいとも言えるのです。

中小企業診断士の『難易度』は高くない!なぜ難しいという認識が生まれるのか

ここまでの話をまとめると中小企業診断士試験は、
・相対的に難関資格であることは間違いない
・絶対的な難易度自体は高くない
と言えます。

では、なぜ中小企業診断士試験は難易度が高いという認識が生まれるのでしょうか。

それは、合格者も不合格者も『中小企業診断士』の難易度が高いと言いたいからです(笑)

その理由は以下のとおりです。

【中小企業診断士試験合格者の場合】・・・合格者は自分の持っている資格の価値を高く見せたい⇒こんなに難しい『中小企業診断士』に俺は合格したんだ!と言いたい
【中小企業診断士試験不合格者の場合】・・・不合格者は自分の合格できない資格の価値を高いと思いたい ⇒こんなに難しい『中小企業診断士』だから、俺が落ちても仕方ない!と思いたい

納得ですよね?

不思議なことに、合格者も不合格者も『中小企業診断士』を難関に位置付けたいのです。

その結果、ネットで中小企業診断士の難易度を調べると『中小企業診断士は難しい!!!』という意見であふれかえるのです。

逆に『中小企業診断士なんて楽』と書き込んでいるのは、『税理士』『行政書士』『社労士』など他資格の合格者かな、とも思います理由。

まとめ

中小企業診断士試験は難関試験ですが、決して合格できない資格ではありません。

しかし、しっかりと戦略を立てて取り組む必要があります。

このサイトでは、合格戦略やおすすめの勉強法などを紹介しています。

私も一度しか合格したことはありませんが、どこの予備校講師も試験には一度しか合格していません(笑)

私自身の経験を通して、みなさんの最短合格につなげていただけたらと思います。

中小企業診断士に挑戦してみよう!と思っていただけたら、下記の記事も読んでみてくださいね。

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