【中小企業診断士】独学のすべて~あなたの疑問に合格者が全回答~

中小企業診断士はビジネスに必須な知識を一気に学べる貴重な資格です。

その分、中小企業診断士は合格するのが難しい難関資格と位置付けられています。

忙しいビジネスパーソンが中小企業診断士に独学で合格できるのでしょうか。
独学で合格するために大切なことはなんでしょうか。

独学に関する疑問に、実際に30代で一念発起し、中小企業診断士試験に独学でストレート合格した筆者が答えていきたいと思います。

基本中の基本である中小企業診断士とはどんな資格なのか、から、教材選び、合格戦略までのAからZを網羅してお答えしていきたいと思います。

このページを見ていただければ中小企業診断士の独学のすべてがわかります。

これから独学をはじめるという方は、是非、最後まで読破してくださいね。

中小企業診断士とは

中小企業診断士は、経営コンサルタント唯一の国家資格です。

その業務と役割は、中小企業診断協会の公式HPによると、

とされています。

少しわかりにくいですが、中小企業基盤整備機構や商工会議所などの公的な機関から中小企業へ派遣され、経営的な相談を受けたり、公的助成金取得のお手伝いをするのが主な業務になります。

日本の企業の9割は中小企業であり、日本経済の根幹をなすのが中小企業です。
国に認められたコンサルタントとして、中小企業の経営を助けることで日本経済を支えるのが中小企業診断士の業務なのです。

ただ、中小企業診断士を本業とするために受験する方はほんの一握りです。
実際は、自分のスキルアップやキャリアアップのために活用している場合がほとんどです。
私自身も会社内でマーケティング部門に異動するために受験しました。

そんな事情もあって、2016年には「ビジネスパーソンが取得したい資格」で1位に選ばれ、受験者も増加しているのが現状です。

しかし、中小企業診断士だけでは食べていけない、とも言われています。
詳しく知りたい方は以下の記事も読んでみてください。

中小企業診断士は食えないから意味ない!?その理由と反論。

中小企業診断士試験の概要

中小企業診断士に独学で合格するためにまずは試験の概要を知りましょう。

中小企業診断士になるためには、1年に1度だけ開催される中小企業診断士試験に合格する必要があります。

試験は、1次試験と2次試験(筆記試験・口述試験)の3段階あり、すべて合格してはじめて資格取得になります。
それぞれの試験の合格率が20%台であり最終合格率は4%台と非常に低いため、中小企業診断士は難関資格とされているのです。

しかし、千里の道もまずは敵を知ることから。
その1次試験と2次試験について見ていきましょう。

1次試験について

中小企業診断士になるための最初の関門が1次試験です。
例年8月の第1週に開催されます。
2020年度1次試験はオリンピック開催のため7月中旬に開催されます。

[合格率]
中小企業診断士1次試験の合格率は、多少バラツキがありますが概ね20%前後です。

[試験科目]
試験科目は、

企業経営理論…ビジネス理論の理解力
財務会計…企業の財務指標を読む力
運営管理…店舗のレイアウトや、工場の運営・管理などについての知識
経営情報システム…最低限の情報系の知識
経済学・経済政策…ミクロ・マクロで経済を理解する力
経営法務…最低限ビジネスに必要な法律知識
中小企業経営・政策…日本の中小企業の現状理解

の7科目です。

[合格条件]

1次試験の合格条件ですが、

(1) 第1次試験の合格基準は、総点数の 60% 以上であって、かつ 1科目でも満点の 40% 未満のないことを基準とし、試験委員会が相当と認めた得点比率とします。
(2) 科目合格基準は、満点の60%を基準として、試験委員会が相当と認めた得点比率とします。
J-SMECA公式HPより

とされています。

要するに、1科目でも40%以下の科目がない上で、平均得点率が60%以上であった場合に合格となります。
得意な科目を伸ばしつつ、苦手な科目も足切りに合わないようにする、バランスのとれた学習法がもとめられます。

[科目合格制度]

全体で60%に達せず、1次試験不合格であったとしても得点率60%を超えた科目は[科目合格]になります。
科目合格した科目は翌年、翌々年は試験免除になります。
この科目合格制度を利用して、3年間かけて1次試験合格を目指す受験生もいます。
※おすすめしませんが・・・。

[合格有効期間]
1次試験に合格すれば、その年と翌年の2次試験を受験する権利が得られます。

[科目別の難易度]

1次試験の科目には実は明確な難易度の違いがあります。
それを知ることによって、中小企業診断士試験の攻略法も立てやすいかもしれません。

詳しくは下記の記事を参考にしてみてください。

中小企業診断士一次試験難易度ランキング決定版!!独自データで合格難易度を検証します。

2次試験について

1次試験に合格すると2次試験が立ちはだかります。

2次試験は筆記試験と口述試験に分けられていますが、口述試験試験は会場に行きさえすればほぼ合格になります。
ですので、実質は筆記試験が最後の関門になります。

例年、筆記試験は10月中旬、口述試験は12月上旬に実施されます。
1次試験終了から2ヶ月ほどで全く違う形式の試験に対応する必要があるので、非常にタフな戦いになります。

[合格率]
中小企業診断士2次試験の合格率は、こちらも概ね20%前後です。

[試験科目]
試験科目は、次の4つの「事例」です。
「事例」という言葉は聞きなれませんね。
2次試験は、ある中小企業の経営状況を示した与件文を読み、その与件文から問題点、課題を読み取り、適切な助言を行っていく記述式の試験です。
ひとつの企業の「事例」を分析して回答するので、2次試験では科目のことを「事例」と言うんですね。

各事例は次の通りです。

事例1…事例企業の人事・組織面についての助言を行う
事例2…事例企業のマーケティングについての助言を行う
事例3…事例企業の生産現場の改善についての助言を行う
事例4…事例企業の財務・会計面での助言を行う

の4事例で、1事例80分で解答します。

一日で80分×4事例を解答しなくてはならないのでかなりタフな試験です。
正直、もう受験したくないです(笑)

[合格基準]
2次試験の合格基準ですが、

合格基準は、筆記試験における総点数の 60% 以上でかつ 1科目でも 40% 未満のものがない者であって、口述試験における評定が 60% 以上のものです。
J-SMECA公式HPより

とされています。

しかし、模範解答が開示されておらず、合否判定がブラックボックスになっていることから、実際は相対評価で合格が決まっていると言われています。
つまり、成績順にならべて上位20%を合格としている、ということです。

絶対評価にしてしまうと年度の難易度のバラつきで誕生する中小企業診断士の数がバラついてしまうため、
1000人前後の中小企業診断士が毎年誕生するように相対評価にしているということです。、

中小企業診断協会は認めていませんが、間違いないでしょう。

上述のとおり、模範解答がなく確実な対策がないため攻略が難しいのです。

[科目合格制度]
2次試験に科目合格制度はありません。

口述試験について

口述試験は筆記試験に合格すると受験する権利が与えられます。
内容は二次試験で出題された事例企業について、口頭で質問をうけ、回答していきます。
基本的に会場に無事に到着すれば落ちることはありません。

中小企業診断士試験の難易度は

中小企業診断士に独学で挑むためにはその難易度を知ることも大切です。

中小企業診断士の難易度はどの程度なのでしょうか。

最終合格率が4%であることから、かなりの難関資格に感じる方も多いかもしれません。
中小企業診断士の難易度を知るためのヒントになる、いくつかの疑問に答えてみましょう。

学歴や偏差値は高くなくては無理?

自分の学歴や偏差値などから考えて合格が可能なのか、という点は非常に気になる部分でしょう。

確かに中小企業診断士試験は、高学歴の受験生が多いと言われています。
東大はじめトップ国立大や、早慶上智、関関同立、MARCHなどトップ私大出身者も多いでしょう。

しかし、実際は高卒の方でも合格していますし、10代の学生の合格者も毎年出ています。

自分の学歴や偏差値で諦める必要はありません。
1次試験は暗記科目でもありますし、2次試験は作文みたいなもんです(極論)

しっかり学習時間を確保して腰を据えて学習すれば、合格は決して不可能ではないでしょう。

中小企業診断士の学歴や偏差値について詳しくは、こちらの記事を参照して下さい。

高卒者必見!中小企業診断士をとって一発逆転しよう!学歴逆転の合格戦略!

中小企業診断士と偏差値の関係を検証!

ほかの資格と比較して難しい?

中小企業診断士の難易度を知るために他の資格と比較されることがあります。

最難関試験といわれる司法試験や国家Ⅰ種、司法書士と比較されることはあまりありません。
これらの資格は専門の大学を出たり、何年も専門校に通わないと合格できない資格であり、難易度も1段階レベルが上になるため比較対象にはしにくいのです。

よく比較されるのが税理士や社労士、宅建士などです。
どちらも中小企業診断士と同程度の難関資格とされています。

これらの資格と比較すると、難易度はそれほど変わらないと言えるでしょう。
ただし、取得する目的が明確かどうかや、自分が得意なジャンルで難易度はガラッと変わります。

税務会計領域の『数字に強い』方は税理士試験などは簡単に思うかもしれませんし、逆に『学生のころ暗記系科目が得意だった』方は中小企業診断士が簡単に思えるかもしれません。

これら他の資格との比較については、以下の記事にまとめていますのでご参考にしてみてください。

中小企業診断士の難易度を徹底分析。他の難関資格と比較してわかる4つの特徴とは。

あなたが向いている資格はどっち?中小企業診断士と税理士、難易度から適性までを解説。

中小企業診断士と宅建士はどちらがおすすめ?2つの人気資格を徹底比較!

中小企業診断士の年収は?

中小企業診断士の独学合格は難易度が高いので、それ相応の見返りは欲しいと思うのは当然のところです。

わかりやすいものは『年収アップ』ですが、中小企業診断士の年収はどうでしょうか。

一般的に中小企業診断士の年収は700万円~と言われています。
この金額は高いと感じるでしょうか、安いと感じるでしょうか。

他の最難関資格といわれる弁護士や税理士などの年収イメージからするとそれほど高くないと感じるかもしれませんね。

じつはこの中小企業診断士の平均年収については、ある「からくり」があります。
詳しくは、を読んでみてください。

中小企業診断士の年収が700万円と言われるウラの話。平均年収についてリアルな話をします。

中小企業診断士独学合格までの期間はふつう何年?

中小企業診断士に独学で挑戦するにあたり、どれくらいの期間がかかるかは非常に気になるところでしょう。

中小企業診断士試験は一年でストレート合格する方もいれば、5年以上かかって合格する方もいます。
平均すると2年程度で合格する方が多いというデータもあります。

1~2年の受験生が合格率が比較的高く、3年以上かかると合格率が落ちていくというわけです。
ある程度、勢いのあるうちに合格するのがよいのかもしれません。

このあたりの独学の期間については下記の記事を読んでみてくださいね。

中小企業診断士独学合格までの期間は普通何年?その疑問に答えましょう。

中小企業診断士独学でかかる費用は

中小企業診断士試験に合格するために必要な費用はどれくらいでしょうか。

まず、絶対に必要な費用としては受験料がありますね。

試験料 一次試験 13,000円
    二次試験 17,200円
      合計 30,200円

が受験料としてかかります。

そして、教材費が必要になります。

後述しますが、中小企業診断士試験の勉強方法としては、
①予備校通学
②完全独学
③通信講座で独学
の3とおりがあります。

それぞれの勉強方法ごとの目安の費用をご紹介いたします。

①予備校通学の場合は、
・予備校代 30万円ほど
・通学費など周辺費用
がかかります。

②完全独学の場合は、
・市販の教材費(テキスト・問題集・過去問集) 3万円前後
で済みます。
ただし、合格するためには相当の努力が必要です。

③通信講座で独学の場合は、
・通信講座受講料 5~10万円
・追加の教材費 1~2万円(必要に応じて)
がかかります。

以上が目安ですが、選ぶ予備校や通信講座によって多少前後しますし、
喫茶店などで学習すれば費用がかかってきます。

詳しくは、中小企業診断士と費用に関する下記の記事を参考にしてみてください。

中小企業診断士独学にかかる費用はこれだけ!10万円以内で合格できる!

中小企業診断士試験の教材で悩むのはもうやめよう!!最適最安教材パッケージはコレ!!

中小企業診断士の独学勉強方法を教えて

中小企業診断士の勉強方法には、「予備校通学」と「独学」があります。
それぞれについて簡単に解説してみましょう。

予備校通学の勉強方法とメリット・デメリット

「資格取得」といえば最初にイメージするのが予備校でしょう。
実際に、中小企業診断士試験の受験者は予備校通学生がやや多い印象です。

有名な予備校としては、最大手のTACや資格の大原、LECなどが挙げられます。
また、TBCなど中小企業診断士専門の予備校や、AACやMMCなど二次試験専門の予備校まであります。

予備校通学のメリットは、
・挫折しにくい
・相談し合える勉強仲間ができる
・質問できる講師がいる
ことなどでしょう。

予備校通学のデメリットは
・費用が高い
・柔軟な学習計画が立てられない
・脱落すると戻りにくい
などがあります。

・就業時間をコントロールしやすい方
・金銭的な余裕がある方
・相談できる講師・勉強仲間が欲しい方
は予備校通学が向いているでしょう。

独学の勉強方法とメリット・デメリット

最近、急激に増加しているのが独学受験生です。
最近は、予備校通学と半々くらいになっているイメージです。

まず、独学といってもイメージしている学習方法は人によって異なるでしょう。
本来の「独学」の定義は、【特定の学校、先生に指導を仰ぐことなく学習すること】です。

中小企業診断士試験における独学とは下記の2パターンがあります。

完全独学

本来の「独学」の意味に近い学習方法です。
予備校はもちろん、通信講座も使用せずに学習をすすめます。
テキスト選びから、受験の詳細、テクニックなどすべて自前で用意します。

メリットは、
・自分のライフスタイルに完全に合わせて学習を進められる。
・合格できればかなり安上がりになる

デメリットは、
・モチベーションの維持がかなり困難
・中小企業診断士試験対策ノウハウが得られずに不利になる

などがあります。
基本的には、かなり困難な道になるでしょう。

完全独学をおすすめするのは、
・いままで他の上位難関資格に合格した経験がある
という方のみです。

基本的にはおすすめしません。

通信講座を使った独学

厳密に言えば「独学」ではないですが、多くの方がイメージする独学方法はこちらでしょう。
予備校には通わずに、通信講座を使用して自分のペースで学習をすすめます。
私の勉強法もこちらでした。

メリットは、
・自分のライフスタイルで学習を進められる
・予備校と比較すると格段に低コスト
・完全独学と比較すると対策ノウハウが得られる

デメリットは
・完全独学と比較すると少し高コスト
・予備校通学と比較すると挫折しやすい
というものでしょう。

予備校と完全独学との良いところどりなので、基本的にはこの学習スタイルがおすすめです。

独学は無理なのか

上述のとおり、中小企業診断士試験は最終合格率4%ほどの超難関試験です。
ですので独学は無理だと考える方が多いでしょう。

しかし、結論から言うなら独学でも十分に合格可能です。
私も独学で合格しています。

それでも独学で合格するためには沢山の壁があります。

最も大きな壁は「挫折」です。
中小企業診断士試験は最低でも一年がかりの長期戦です、
学習を継続するモチベーションが尽きて試験までたどり着けない方が実は大半なのです。

他にも独学には障壁があります。
詳しくは、独学の難しさについて書いた下記の記事を参考にしてください。

中小企業診断士の独学が無理な3つの理由とその対策を合格者が語る。

通信講座の選び方

独学で資格に合格するための教材と言えば通信講座です。
中小企業診断士の通信講座には、通信講座特化型のスクールと予備校併設型のスクールがあります。

通信講座特化型には、

・スタディング
・診断士ゼミナール
・クレアール
・ユーキャン

などがあります。

予備校併設通信講座には、

・TAC
・LEC

などがあります。

通信講座で受験するならば「通信講座特化型」のスクールを強くお勧めします。

なぜなら、これらのスクールは最初から通信講座向けに作られたカリキュラム・教材なので、学習効率が高いからです。
予備校に通わずに勉強するための、痒い所に手が届く様々なサービスが盛り込まれています。

予備校併設の通信講座は、予備校のもともとあるカリキュラムを在宅でもできるように移植させただけです。
ノウハウは抜群なのですが、独学で重要なモバイル対応が弱く、さらに価格も高いです。

通信講座を受験するならば、「通信講座特化型」のスクールを選んでください。

さて、その中でのスクールを選ぶにはどのようにするのが一番よいのでしょうか。

最も確実なのは実際に体験することです。
各通信講座は、それぞれに実際のカリキュラムを試せる無料講座を用意してくれています。
実際に動画講義を受け、問題集を解き、体験してみて自分に合っていると感じたスクールを選ぶのがベストでしょう。

中小企業診断士試験の独学をするうえで最大の障壁は「挫折」です。
どれだけ良い教材でも「挫折」してしまえば合格の可能性は0です。
自分のライフスタイルで無理なく続けられそうなカリキュラムのスクールを選ぶようにしましょう。

もっと詳しくそれぞれの通信講座について知りたい方は、こちらの中小企業診断士通信講座の比較記事を読んでみてください。
教材選びでは、ある程度検証したらスパッと決めることも重要です。
時間がかかればかかるほど勉強時間のロスにつながります。

【完全版】中小企業診断士の通信講座を徹底比較!おすすめランキングも公開します。

上の記事などを参考にしたら、すぐに学習を開始しましょう。

テキストの選び方

独学を始める前に必要なことは、テキスト選びです。
予備校や通信講座を受講する場合は、その受験校のテキストを完全に習得することを第一にしましょう。

一方、完全独学をする場合には自分でテキストを選ぶ必要があります。
中小企業診断士についての知識がなにもない段階で、テキストを選ぶのは大変です。

テキストの選び方としては、
① 読んでみて内容がスッと理解しやすいもの
② 頻出論点がわかりやすいもの
がよいでしょう。

①については、専門用語だらけで何が書いてあるのかさっぱりわからないものは避けましょう。
中小企業診断士の独学受験において最大の敵は挫折です。
テキストを読むのに何度も立ち止まってしまうなら、そのテキストは合わないと思ったほうが良いです。
できるだけストレスなく読めるものを選んでください。

②についてですが、中小企業診断士試験は毎年のように出題される「頻出論点」が存在します。
診断士試験の範囲は大変広いので、「頻出論点」をしっかり押さえることが重要です。
すべてを網羅しようとすると合格からかえって遠ざかってしまいます。
論点ごとに出題年度が明示してあったり、出題頻度順にまとめられているテキストを選びましょう。

できれば大きめの書店にいき、実際に手に取って選ぶことをおすすめします。
ビジネス街の書店などには種類が豊富なことが多いです。

ただし、お住まいの地方によっては、なかなか全種類の現物を見るのは難しいかもしれません。
そんな場合は中小企業診断士独学におすすめテキストまとめを参考にしてみてください。

問題集・過去問集選び

中小企業診断士独学のテキストを選んだら次は問題集を手に入れます。
問題集は、
① テキストの知識を確認するいわゆる「問題集」
② 本試験で出題された問題をまとめた「過去問集」
の2種類があります。

購入の優先度は問題集>過去問集です。
学習初期は過去問集はなくても良いです。

問題集の選び方

問題集の選び方としては、原則はテキストと同じ種類の問題集を選んでください。
なぜなら問題集はテキストでインプットした知識をアウトプットするものです。
テキストと対応していないとその役割が十分に機能しません。
テキストがTACなら問題集もTAC、LECならLECにしましょう。

さまざまな問題集を比較してみましたので、問題集選びにはこちらの記事を読んでみてください。

【2020年度版】中小企業診断士独学におすすめ問題集ランキング!

過去問集の選び方

過去問集の選び方も基本的には問題集と同様です。
ただし過去問集はまとめ方によって、
Aタイプ:年度別にまとめた過去問集
Bタイプ:論点別にまとめた過去問集
の2つのタイプがあります。

過去問集は必ずしもテキストと揃える必要はありませんので、
一年分ずつ過去問を解答していきたい方はAタイプ
論点別に過去問を回答したい方はBタイプ
のタイプの過去問を選ぶとよいでしょう。

自分でなかなか選びにくいという場合には、
中小企業診断士独学のおすすめ問題集を参考にしてみてください。

独学のスケジュールを立て方

独学で確実に合格するためには、学習スケジュールを立てしっかりと遂行していくことが最重要になります。

学習スケジュールは試験日から逆算して立てます。
そして、3ヶ月単位、1ヶ月単位、週次単位、1日単位とスケジュールを落とし込んでいきます。

順に解説していくと、

独学スケジュールの立て方
① 一次試験までの日数を数える
② 5~6月に模試を予定に組み込む
③ 模試までに7科目を最低1回転させるように科目を割り当てる
④ 模試後は1~2週間で1科目ずつ回転させるように科目を割り当てる
➄ 平日は2~3時間、休日は3~5時間の学習時間を確保するように一日のスケジュールを作る

注意点としては、急な用事などで予定が狂っても、計画を進めるようにすることです。
計画を後にずらし続けると最後に時間が足りなくなります。

予定の詳しい立て方は

【徹底解説】2020年中小企業診断士試験の独学スケジュールを合格者が提案!

を参考にしてください。

勉強する科目の順番はどうするか

中小企業診断士に独学の計画を立てるうえでは、勉強の順番も重要です。

前述のとおり、中小企業診断士の一次試験は7科目あります。
この7科目はどのような順番で攻略していけばよいのでしょうか。
中小企業診断士試験を攻略するうえで、優先して学習していくべき科目はあるのでしょうか。

実は、ストレート合格を狙うか2年計画で狙うかで優先する順番は変わってきます。

ストレート合格を狙う場合

ストレート合格を狙う場合は、2次試験の出題範囲でもある、
・企業経営理論
・財務会計
・運営管理
を中心に据えて攻略していきます。
2次試験まで見据えるなら、特に財務会計の攻略が重要になってきます。

中小企業診断士に独学合格する勉強順はコレ!合格につながりやすい科目を優先しよう。

2年計画の場合

対して、2年計画で合格を狙う場合には、
・経営情報システム
・経済学
・経営法務
・中小企業政策
を優先して順番を決めていきます。
上記の4科目を先に合格し、2年目に2次試験に関連する3科目を残す戦略をとります。
特に経営法務は毎年合格率が低く、苦戦する受験生も多いので重点的に攻略する必要があります。

2年計画の合格戦略について独学の順番を含めて解説してみました。
こちらの記事も参考にしてみてください。

中小企業診断士【独学】二年合格の戦略。優先するのはこの科目!

独学で半年で合格できる?

中小企業診断士に独学で半年で合格したい!という方も多いでしょう。
例えば、1~2月から勉強を始めた方は1次試験まであと半年しか残されていない状況からスタートします。

その場合、半年での合格計画を立ててはいけないのでしょうか。

はっきり言うと、よほどの事情がない限りは2年計画で学習をすることをおすすめします。
中小企業診断士試験の1次試験7科目は膨大な学習範囲です。
ビジネスのありとあらゆる領域に就いて、細かく知る必要があります。

これだけ量を一気に半年で習得することは、時間の面でかなり厳しいと言いきれます。
最悪、どの科目も中途半端になり、1つも科目合格を勝ち取れず、2年目以降も苦戦することもあり得ます。

しかし、どうしても半年で合格したい方、しなくてはならない方もいると思います。
そんな方のために、半年で合格するプランも考えてみました。
ハイリスクハイリターンの戦略を取りたい方は参考にしてみてください。

中小企業診断士に半年で合格する!最速・最短の合格戦略を提案いたします。

おすすめなブログなどはある?

中小企業診断士を独学するにあたって、ブログは大変参考になるツールです。
私も独学中はさまざまな中小企業診断士関連のブログを学習の参考にしました。

私が利用して参考になった!というブログをご紹介いたします。

合格体験記

中小企業診断士試験に独学で挑戦して合格した人や不合格だった人の体験記です。
合格した方の試験への向き合い方や、不合格だった方の失敗の理由などを知ることは大変参考になります。
また、合格までの道筋がイメージできるのでモチベーションの維持につながります。

こちらの中小企業診断士の合格体験記をまとめた記事は、特に読むと参考になるものを選んでいます。
ご参考にしてみてください。

受験対策系

中小企業診断士試験の独学合格に役立つ、受験対策情報を提供してくれるブログです。
合格ノウハウや、難しい論点の解説などの情報も開示してくれています。
特に「中小企業診断士試験 一発合格道場」は有名で、筆者も2次試験対策情報は頻繁にチェックしていました。

当サイトもここに分類されます。

科目対策になる専門サイト

独学をしていると理解が難しい論点や専門用語と遭遇することがあります。
予備校通学生の場合は講師に質問すればよいのですが、独学生はその機会がありません。
そこで筆者が利用していたのは、その領域の専門家が提供しているブログです。

特に専門用語の解説サイトなどは、難しい用語をかみ砕いて教えてくれるため、よく利用していました。
中小企業診断士試験対策に役立つサイトをまとめています。
こちらをご参考にして下さい。

【経営情報システム編】中小企業診断士独学に役立つ無料サイト集

【経済学・経済政策編】中小企業診断士独学なら無料サイトを活用しよう!

YouTube

ブログではありませんが、YouTubeも学習に役立ちます。
活字だけ読んでもわからない、というかたはYouTubeで検索してみるのもよいでしょう。

こちらの中小企業診断士対策になるYouTube動画まとめもご参考にしてください。

中小企業診断士に合格すれば人生は変わるか

はっきり言えば、中小企業診断士試験に合格しただけでは人生は変わりません。
でも、私は中小企業診断士試験を目指したこと、合格したことで確実に人生が変わりました。

掴みたい未来をつかむ、第一歩、それが中小企業診断士試験でした。

その理由について詳しく解説していますので、下記の記事を参考にしてみてください。

中小企業診断士を取れば人生変わる?結論は『変わりません』その理由とは?

中小企業診断士の独学まとめ

中小企業診断士試験に独学で合格するのは、たしかに簡単ではありません。

しかし、合格するために必要なものは実は、
・しっかりとした目的意識
・緻密な学習計画と教材選び
・モチベーションコントロール
の3つだけなのです。

ひとつひとつの壁を認識し対策を打てれば、合格は決して遠くはありません。

これは経営に必要な、
・しっかりした経営ビジョン
・緻密な経営戦略
・自身、社員のモチベーション管理
と一緒だと思います。

中小企業診断士試験を乗り越えれば、ビジネスで必要なインプットは免許皆伝になります。

あとは、資格をどのように未来につなげるかです。

あなたの輝かしい未来に、今回の記事がお役に立てたら幸いです。

あなたの努力が実を結ぶように祈っています!